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「ラスボス少女アカリ〜ワタシより強いやつに会いに現代に行く〜」連載中の岸馬きらく先生にインタビュー!

公開日 2025/09/02

世界を中心に広がり続ける"タテマンガ"。興味はあるけれど、タテマンガの描き方が分からない。そんな人のために、第一線で活躍する人気タテマンガ作家さんにインタビューをして、"生きている知識"を皆さんにお届けします!

岸馬きらく

2024年よりジャンプTOONにて大人気連載中の「ラスボス少女アカリ〜ワタシより強いやつに会いに現代に行く〜」の原作を担当。本作は「タテ読みマンガアワード2024」にて国内作品部門第5位を獲得。

作品紹介

とある異世界でラストダンジョンに君臨する魔王アヴァロン。彼は誰にも倒してもらえず、一万年もの長きに渡り、己の存在意義を満たせずにいた。退屈と諦念の果てに、自分を倒してくれる者との出会いを求めて別の異世界へと転生したアヴァロンを待っていたのは、学校でいじめられ死んでしまった女子高生・アカリの体だった。 十数年前に突如開かれたゲートによって、ダンジョンからモンスターの侵攻を受ける地球で、「ハンター」を養成する学校に通っていたアカリは、万年最低のランクEであることを理由にいじめられていた。 己よりも強い者に出会うべく、アカリとして学校に通うことにするアヴァロンだったが、周囲は中身が最強のラスボスに代わっていることに気づかず、いじめようとしてきて…!?

──岸馬先生は原作部分を担当されていますが、作品完成に至るまでの具体的な流れを教えてください。

最初のうちはネームもどきのようなものを書いていたので、それなりに時間がかかりましたが、酒ヶ峰さんが天才だったのですぐに脚本だけになったのでそこまで時間はかかっていません。 基本的には僕が書いた脚本を編集さんに見せて、OKが出たら酒ヶ峰さんにネームや作画をやってもらってそれを僕が確認して……という感じです。

──脚本完成後、ネーム以降の作業は酒ヶ峰先生が担当されているかと思います。岸馬先生として、酒ヶ峰先生へのイメージ・ニュアンスの共有はどのように行われていますか?

酒ヶ峰さんが天才なので、それほど意識しなくても素晴らしいものを描いてきてくれます。 強いて言うなら自分でビジュアルが浮かばないシーンは書きません。

──タテマンガを描き始めたきっかけをおしえてください。また、タテマンガを描き始めてからの期間はどのくらいでしょうか?

タテマンガは本作が初めてです。 基本的にはちゃんと作品作りの基礎ができている人間からすれば、縦も横も変わらないと思います。 基礎が大事です。

──「ラスボス少女アカリ」では、敵味方問わず個性豊かなキャラクター達が印象的です。キャラクター作りの面や、エピソードの描き方で意識されていることがありましたら教えてください。

自分の得意なものを書くことにしています。 エピソードは一話を書いた時点でもう最後まで決まっています。

──「ラスボス少女アカリ」を読んでいると、ストレスなくスムーズに読み進められるように作られていると感じます。読みやすさの上で、意識されていることがありましたら教えてください。

ビジュアルが意識できる脚本にすること、余計なものは書かないこと、自分が読んでいてスムーズにならないシーンは入れないことです。

──「タテマンガ」が、「ヨコマンガ」や「小説」と違うと感じる部分、タテマンガだからこそ意識していることがありましたら教えてください。

ビジュアルが前提なこと以外は、話作りやキャラクター作りの基礎ができていればそれほど変わりません。とにかく基礎です。

──週刊連載を進めていく上で、毎週1話ごと作る際に意識していることがありましたら教えてください。

年間の仕事量を計算して、それをさらに1.3倍にした量を365日に分けて、1日も休まずやります。そうすればもはや締切など存在しないのと同じです。 他にもいくつか作品を手がけていますが、同じようにやってるのでここ数年は締切の日時を聞いたことはありません。

──タテマンガを書いてみての感想や、良い意味でも悪い意味でもギャップなどありましたら教えてください。

作品を実際に書く話とは違いますが、編集さんがめちゃくちゃ有能でした。

──最後に、タテマンガの連載を目指す新人作家の皆さんにメッセージをお願いします!

基礎を大事に。 コンセプトに従う能力、面白いことを素直に感じて表現できる能力、自分がどんなものを書けば人から見て面白いのかの分析。 これらがしっかりとしていれば面白い話は作れると思います。 作画の方は何も言えなくて申し訳ないです。

──岸馬先生、インタビューにご協力いただきありがとうございました!

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